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所得税速算表の「控除額」の意味とは?


先日の「日本の所得税率は超過累進税率」のエントリーで「所得税の速算表」の図を掲載してましたが、その中に「控除額」という欄がありました(下図参照)。この意味について、ご質問が来ましたのでせっかくなのでご説明しようと思います。

超過累進税率の下では、900万円の所得の人の税額は、900万円×23%=2,070,000ではないことは、先日のエントリーでご説明しました(下図参照)。
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日本は超過累進税率なので、900万円の所得の人はA~Dの合計が所得税額となることもご説明しました。
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そこで税額部分のみを算出するには、全体の税額(900万円×23%)から税額以外の部分(E:控除額)を控除すればいいことに気が付くと思います(下図参照)。
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つまり、「所得税速算表の控除額」の意味とは、全体の税額(900万円×23%)から(A+B+C+D)の合計額を差し引いた残りの部分を意味します。

この表を使うと、各税率の区分ごとにA→B→C→Dというように1つずつ計算する必要がなくなります。なので、一般的に所得税額を計算する時は、ほぼ例外なくこの表を使って計算することになります。


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